2018年 11月 11日 ( 1 )

イギリスの昔の通貨価値が計算できるサイト

同人の金子幸男先生からの情報です。


下のサイトで、イギリスの通貨の

金額と年代を入れると、

現在の通貨価値に換算してくれます↓






これは便利101.png


さっそく「イギリス文学に出てくる

気になる金額」を4つ、調べてみました。


小説は少し前の時代を描くことが多いけど、

シンプルに出版年を基準にして、


ポンドは為替変動が激しいので、

1ポンド200円として計算しました。




気になる金額その1 

ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』(1929年)

女性作家に必要なお金:年500ポンド=約410万円


「女性が小説を書こうと思うなら、

お金と自分ひとりの部屋を

持たねばならない」(第1章)


この主張で有名なエッセイ。

この「お金」の金額は、

具体的には500ポンドです。


410万ですと、

ボーナスが出る定職に就いていて、

そこそこ安定している感じでしょうか。


ただし、同人の片山亜紀先生が

「解説」で書いているように、

ウルフは世襲財産を想定してます。


ということは、

この500ポンドは、

創作の時間を確保するもの。


現代の日本の女性が

フルタイムで働いて得る

年収410万円より、

はるかに価値があるといえます。



ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』

片山亜紀訳、平凡社ライブラリー↓








気になる金額その2 

EM・フォースター『ハワーズ・エンド』(1910年)

マーガレット・シュレーゲルの年収600ポンド=約940万円


マーガレット(メグ)は、

未来の夫で、ビジネスで成功している

ヘンリー・ウィルコックスに、

彼の年収をずばりききます。



メグ「いくらあるのですか?」

ヘンリー「は?」

メグ「1年にいくらですか?私は600ポンドです」

ヘンリー「収入ですか?」

メグ「ええ」



不労収入で年940万円はすごい。

ヘンリーに年収をきくのもすごい。

自分の年収を言うのもすごい。


ついでに後で、

ヘンリーの元愛人が発覚した時、

寛容なのもすごい。


この4つのすごさは、

お互い関係し合っているのでしょうか?




気になる金額その3 

シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』(1847年)

ジェインがもらう遺産2万ポンド=約24千万円

最終的に得るお金5千ポンド=約6千万円


ロチェスターとの結婚がだめになり、

ジェインは逃亡して、

村の小学校の教師として、

質素に自活していましたが、


突然ジョンおじさんの遺産が

2万ポンド舞い込みます。


同時に、自分に親切にしてくれた

リヴァース家の3きょうだいが、

ジョンおじさんの姪と甥、


つまりジェインのいとこと判明し、

4等分することにしました。



「4人はそれぞれ、

生活に困らない程度のお金を得たのです」


とジェインが言っている通り、


6千万あれば、

一生遊んで暮らすのは無理でも、

あくせく働く必要もない、

といったところでしょうか。


この後ロチェスターが

自分を呼ぶ声をきいて、

彼のもとに駆け付けるのですが、


宿の主人に


「すぐに馬車を手配して。

明るいうちにファーンディーンに着けたら、

あなたと御者の両方に、

普通の料金の2倍払います」


と、さっと提案できるのも、

お金があるからこそですね。




気になる金額その4 

ジェイン・オースティン『高慢と偏見』1813

ダーシーの年収1万ポンド=約9,300万円


この小説の肝は、主役のリジーが、

小金持ちじゃなくて、

大金持ちと結婚するところだと思います。


年収が1億近いなら、

「桁違い」の金持ちで、納得です。


リジーは確かに「紳士の娘」

かもしれないけど、

お父さんの年収は2千ポンド。


ダーシーはその5倍。


お父さんの5倍の収入の人と

結婚するのは、

玉の輿ですよね。




みなさまもこの便利サイトで、

いろいろ換算してみてくださいね。


by 川崎


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by eikokushosetsu | 2018-11-11 19:26 | 小説と芸術