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ヒグチユウコ展CIRCUS@世田谷文学館

今日は画家・絵本作家のヒグチユウコさんの個展のご紹介です


ヒグチユウコ展CIRCUS↓





世田谷文学館は331日まで

その後兵庫、広島、静岡、高知などへ




ヒグチユウコさんの絵の

何が楽しいかって

生物がみんな一緒にいるところ


パンダが猫を抱っこしてたり

カエルが鳥をおんぶしてたり

猫のパーティにお魚も混じってたり


動物だけじゃなくて

植物もいて

きのこや木が

動物たちと歩いてたり


さらには生物と

無生物が仲良くなったり



こういう世界

子どもの頃、生きてたなあ


子どもは、犬も机も雲も

かたっぱしから

擬人化しますね


いろいろなものが

自分と同じに思える

つまりみんな対等


それがだんだん

グループ分けしたり

するようになります


例:

子ども「あ、ちょうちょだ(かわいいな)」

おとな「これは蝶じゃなくて、蛾っていうんだよ」

子ども「。。。」



ヒグチユウコさんの絵は

いろいろなものを、分けないです


『不思議の国のアリス』を思わせますが

(実際アリスの絵もあります)

そもそもアリスの世界自体が

いろいろなものを、分けてないんですね


うさぎ、鳥、カエル、魚、

いもむし、ヒト、トランプなどなど



ヒグチユウコさんの絵を見ると

昔生きてた世界に帰るから

元気がわいてくる



と同時に、きわめて現代的な

感受性にもあふれてると思います


今、いろいろなものを分けない

分け隔てしない

そういう一つの流れが

強くなってますよね


性別、人種、年齢で区別しないのはもちろん

人類だけがよければいいわけじゃなく

動物も大切

究極的には、地球が丸ごと大切



ヒグチユウコさんの絵本に

『すきになったら』というのがあります


ヒグチユウコ『すきになったら』ブロンズ新社、2016年






これは女の子が

ワニを好きになる話


誰かを好きになったら

どんな気持ちになるのかが

書かれています



アカデミー賞をいくつももらった映画

『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)も

人間の女の人が

謎の水中生物に恋をする話でした


『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)



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一昔前だったら

「モンスター」として

避けられたような生き物


でもしっかり通じ合えるんですね



今は、差をつけないで

一緒にいることが

大切と感じる時代なんだと思います



もう一つヒグチさんの絵本を

紹介します


ちなみに絵本は

会場で自由に読めますよ101.png



ヒグチユウコ『ふたりのねこ』祥伝社、2014年





幼稚園児の「ぼっちゃん」とはぐれてしまった

ぬいぐるみの「ニャンコ」は

公園で暮らすのら猫の「ねこ」に

助けられます


種類は違うけど

「家族」になったニャンコとねこは

一緒にぼっちゃんをさがします


そして。。。


ハートブレイキングな話ですが

傑作ですので

ぜひお読みくださいね



展示会場の世田谷文学館から

15分くらい歩くと

蘆花恒春園で


徳冨蘆花のお墓や住んでた家

小さな記念館などがあります

竹林も美しいです↓





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by 川崎


by eikokushosetsu | 2019-03-21 09:53 | イベント情報