英国挿絵版画展(展示販売)@東急吉祥寺店

イギリスの挿絵版画の

展示販売のご案内です。


英国挿絵版画展

東急吉祥寺店、8階工芸品売場

2019110日(木)~23日(水)





特集

110日(木)~16日(水)ケイト・グリーナウェイ

117日(木)~23日(水)ヴィクトリアンの暮らし―ミセス・ビートンの家政書を中心に―



美術品には、写真に撮ると消滅してしまう、

実物だけが持つ、輝きがありますね。

だから今回、本物を見られてよかったです。


どの作品も、発色がきれい。


驚いたことに、ここにあるのは、

複製や刷り直しではなく、

純粋なアンティークだそう。


もともと紙の質が高い上に、

本の挿絵だから、日焼けすることもなく、

よい状態を保っているとか。



展示作品の作家名を、なるべくたくさん挙げます。


ケイト・グリーナウェイ

シセリー・M・バーカー

ベンジャミン・モーンド

ウィリアム・カーティス

アーサー・ラッカム

ジョン・テニエル

ベアトリクス・ポター

オーブリー・ビアズリー

ウィリアム・モリス

ウォルター・クレイン

J. M. W. ターナー

ジョン・マーティン

ジョン・エヴァレット・ミレイ

エドワード・バーン=ジョーンズ



ケイト・グリーナウェイが挿絵を描いた

豆本も売ってました。


本は小さいのに、

中にはちゃんと、

細かい挿絵と文章があり、

小さなミラクルという感じ。



ケイト・グリーナウェイに関しては、

下の本に、いろいろと面白いことが

書いてあります。


ラスキンに恋してたとか、

挿絵の子供たちの服は、

昔の型だったとか、


子供たちは、庭から外に出ず、

実は笑顔がないとか。


川端有子編著

『ケイト・グリーナウェイ ヴィクトリア朝を描いた絵本作家』

河出書房新社、2012年↓







イギリスの児童書の歴史については、

国立国会図書館の国際子ども図書館作成の

次のサイトが、楽しく、わかりやすいです↓


ヴィクトリア朝の子どもの本 イングラムコレクションより


ケイト・グリーナウェイについては、

第5章「トイ・ブックと近代絵本の夜明け」の二つの頁をご覧ください↓


イギリス挿絵印刷技術の変遷

エドマンド・エヴァンズと3人の絵本作家たち




今回の展示販売作品で

私がよいと思ったのは、

アーサー・ラッカムの『アリス』の挿絵。


ラッカムの絵は、

テニエルのより、

シリアスで幻想的。


アリスは美人で大人っぽい。


モック・タートルも、

「大げさな泣き虫さん」から、

「悲しみのトリスタン」寄りに。



それから

額縁に入れて展示してある挿絵は、

その全体が素敵でした。


挿絵をセットする紙に、

現代の職人さんが、

挿絵に合う色で枠を加え、


それがさらに、

雰囲気に合う額縁に入ってるんです。



価格は、1万円台から。

贈り物にもいいですね。


吉祥寺に行く時は、

ぜひのぞいてみてくださいね。


by 川崎


# by eikokushosetsu | 2019-01-16 09:42 | イベント情報

松岡光治編『ディケンズとギッシング 底流をなすものと似て非なるもの』

新刊のご案内です。







英国小説研究同人からは、
新野緑先生が、

第10章「ディケンズとの対話――
『三文文士』における商業主義とリアリズム

を書かれてます。


ギッシングの研究書で、
日本語で読めるものは、貴重ですね。

みなさま、ぜひお読みくださいね。


目次です↓


巻頭言 小池 滋

序 章 松岡光治
ディケンズとギッシングの隠れた類似点と相違点
第1節:両作家が生きた時代
第2節:似て非なるリアリズムと自然主義
第3節:階級の壁を地下で支えているもの
第4節:虚像としての家庭の天使と新しい女

第1章 小宮彩加
ディケンズのロンドンからギッシングのロンドンへ
第1節:新旧ロンドン作家
第2節:『暁の労働者たち』とサフロン・ヒル
第3節:『ネザー・ワールド』のクラーケンウェル
第4節:急速に変わりゆくロンドン

第2章 吉田朱美
つのりくる酒の恐怖――ディケンズ作品から『暁の労働者たち』へ
第1節:愛すべき酒から破滅をもたらす酒まで
第2節:オリヴァーとアーサーとを分かつもの
第3節:満たされない女たちに沁みるブランデー
第4節:ギャンプからチャンプ、そしてヘンプへ

第3章 中田元子
紳士淑女の仕事――リスペクタブルな事務労働のジレンマ
第1節:父親的温情主義に守られた事務員
第2節:孤独な事務員の葛藤
第3節:シルクハットの重圧
第4節:女性事務員の前途

第4章 玉井史絵
小説家の使命――〈共感〉をめぐるポリティクス
第1節:小説による共感的想像力の喚起
第2節:アダム・スミス『道徳感情論』における〈共感〉
第3節:国民的悲しみ――『骨董屋』における共感
第4節:『暁の労働者たち』における共感の破綻

第5章 金山亮太
教育は誰のためのものか――社会から個人へ
第1節:教育の変質
第2節:女子教育の限界
第3節:青雲の志の嘘
第4節:教養教育の衰退

第6章 松岡光治
イギリス近代都市生活者の自己否定・自己疎外・自己欺瞞
第1節:世俗内禁欲としての自己否定
第2節:社会的適応/不適応による自己疎外
第3節:自然主義に内在する自己欺瞞性
第4節:防衛機制としての集団的な自己欺瞞

第7章 田中孝信
〈新しい男〉の生成――男女の新たな関係を巡る葛藤
第1節:〈新しい男〉とは?
第2節:ジェントルマン像における両性具有性
第3節:〈新しい男〉になり切れない男たち
第4節:ジェンダーの境界線を超えて

第8章 木村晶子
家庭の天使と新しい女――女性像再考
第1節:『互いの友』の女性像
第2節:ギッシングの〈新しい女〉の表象
第3節:ミソジニーと母性
第4節:リアリズムの彼方

第9章 松本靖彦
『互いの友』と『女王即位五十年祭の年に』にみる広告と消費(商品)文化
第1節:実際よりもよく見せる広告戦略
第2節:広告だらけの『女王即位』にみる雑種性
第3節:『互いの友』が魅せられる広告形態
第4節:雑多なままと篩い分け

第10章 新野 緑
ディケンズとの対話――『三文文士』における商業主義とリアリズム
第1節:『エドウィン・ドルードの謎』の影
第2節:欲望から金銭へ
第3節:読者の権威
第4節:リアリズムのゆくえ

第11章 楚輪松人
原本と縮約版――二つの『チャールズ・ディケンズの生涯』
第1節:伝記とディケンズ
第2節:「文学の尊厳」の擁護者、フォースター
第3節:三文文士、ギッシング
第4節:かげろう小僧、ディケンズ

第12章 宮丸裕二
伝記と自伝――人生はどう描かれるのか
第1節:ディケンズが考える歴史記述としての伝記
第2節:自分で書く伝記――ディケンズの自伝
第3節:批評的展開――ギッシングの伝記
第4節:自分を題材にした小説――ギッシングの自伝

第13章 麻畠徳子
文人としての英雄──ディケンズの敢闘精神とその継承者
第1節:ディケンズと英雄崇拝
第2節:ディケンズによる王立文学基金との闘争
第3節:ベザントによる作家協会の創設
第4節:ギッシングによる内なる闘争回顧録

第14章 三宅敦子
諷刺される十九世紀英国の室内装飾
第1節:ロンドン万博とデザイン改革
第2節:ディケンズが描くデザイン改革
第3節:大衆化する室内装飾
第4節:ギッシングが描く室内装飾

第15. 橋野朋子
ギッシング作品の書評にみるディケンズ的要素
第1節:初期ギッシング作品の批評の傾向
第2節:求められるディケンズ的要素
第3節:悲観主義からの脱却
第4節:読者への意識と晩年の作品の評価

あとがき
使用文献一覧
図版一覧
執筆者一覧
索引




# by eikokushosetsu | 2019-01-14 15:54 | 英国小説研究同人

ラッセ・ハルストレム監督『くるみ割り人形と秘密の王国』、熊川哲也 K-BALLET COMPANY『くるみ割り人形』、ホフマン『くるみ割り人形とねずみの王さま』

すっかり冬になりました。


冬が来ると、チャイコフスキーを

聴きたくなりませんか?


私はなります。

中でも、クリスマス前の時期は、

『くるみ割り人形』ですね。


ということで、ディズニー映画と

バレエを観てきました。


感想を、なるべくざっくり書きますが、

映画やDVDをこれから見るという方は、

読まない方がよいかもしれません。



まず映画のご紹介です。


ラッセ・ハルストレム監督

『くるみ割り人形と秘密の王国』

The Nutcracker and the Four Realms, 2018)↓





ひとことでいうと、盛りだくさん。


音楽

バレエ

ディズニーファンタジー


の三つとも力を入れてました。



まず音楽について。


チャイコの原曲をアレンジした

ものを中心に、創作も少し。


冒頭の序曲から、オケにピアノや

コーラスがついて、豪華。

ピアニストはラン・ラン。


私の大好きな

「金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ」は

オルゴールの曲に変身してました。


新しいアレンジで名曲を聴けるのは、

うれしいですね。


エンディング曲は、アンドレア・

ボチェッリと息子さんだそうですが、


バレエの方に夢中になり、

あまり覚えてません(汗)。


指揮は、ベネズエラ出身の

グスターボ・ドゥダメル。


豪華ですね。



次にバレエです。


アメリカン・バレエ・シアターで

黒人女性初のプリンシパルとなった、

ミスティ・コープランドが、

作中でソロを踊ります。


その際、舞台風のセットが、

からくりみたいに動き、壮観でした。


エンディングは、

セルゲイ・ポルーニンと一緒に、

古典的な振り付けの

パ・ド・ドゥを踊ります。


そこにブレイクダンス風の

映像も加わっていました。


私は踊りのことは

よくわからないのですが、


「どうにも目が離せない」

という状態になったので、

素晴らしかったのだと思います。



最後に、ディズニーの

ファンタジー映画としての感想です。


過去10年くらいのディズニー映画が

取り上げたテーマが、

いくつも盛り込まれてました。


冒険によるイニシエーション、

敵(分身)をたおすことによる成長、

困った母親の問題の解決、

両性具有のヒロイン、などなど。


この映画のクララは、

工学女子という設定。


物理の知識を発揮して、

お城から脱出したりします。


ホフマンの機械好きは、

機械に強いクララと、

くるみ割り人形の名前の

「ホフマン大尉」に表現されてます。



意外だったのは、

くるみ割り人形の役割が、小さいこと。


チャイコのバレエでも、

ホフマンの原作でも、

クララのくるみ割り人形への共感が、

そもそもファンタジーを開始するのに。


最近のディズニーは、

ヒロインが王子様と結ばれる

展開を避けるので、

こうなったのかな。


ちなみに、ねずみがかわいかったです。




次にバレエです。


熊川哲也 K-BALLET COMPANY

『くるみ割り人形』

2018/12/6()12/9() 

Bunkamuraオーチャードホール


かの熊川哲也さんのカンパニー。


今回、熊川さんは、出演はありませんが、

芸術監督や演出をされました。


大きな装置が動いたり、開いたり。

クリスマスツリーが、

これ以上無理というほど、大きくなったり。


紙吹雪を、積もるほど使用したり。

小さな仕掛けが舞台を走ったり。


豪華で楽しい舞台でした。



私が見た時のキャストです。


マリー姫:中村祥子

くるみ割り人形/王子:遅沢佑介

クララ:吉田このみ


マリー姫は優雅で力強く、

クララは可憐で、最高でした。



ダンスと同じくらい、高い技術に

感動したのは演奏です。


指揮:井田勝大

演奏:シアター オーケストラ トーキョー


何がすごいって、テンポの絶対的安定感。

2時間演奏をきいて、

体の一部が変化したような気さえします。


ここまで安定していたら、

ダンサーの人たちも、

安心して踊れますね。


今後、安定したテンポの演奏が

聴きたくなったら、バレエを

観に行けばよいともわかりました。



チャイコの音楽そのものの

素晴らしさについては、

書きだすと止まらなくなるので、

割愛します。


このバレエでも、

カーテンコールの時のねずみが、

とてもかわいかったですよ。




最後に、ホフマンの原作ですが、

新訳が出てました。


ホフマン『くるみ割り人形とねずみの王さま/ ブランビラ王女』

大島かおり訳、光文社古典新訳文庫↓

E. T. A.Hoffmann, Nußknacker und Mausekönig ,1816






識名章喜氏の解説によると、

チャイコのバレエは、

原作はホフマンとなっているけど、


実際は、アレクサンドル・デュマと

息子が翻案した『はしばみ割りの物語』

1845)が基になってるそう。



私はこの新訳を読んで、マリーが、

クリスマスプレゼントでもらった

くるみ割り人形を気に入り、


人形が大きく口を開けなくてすむよう、

小さなくるみを選ぶのに対し、


兄のフリッツが、わざと大きな

くるみを割らせるところが、

残酷だなと思いました。


以下、省略も入れながら引用します。



フリッツは、小さなおどけ者めいた人形をおもしろがって大笑いして、ぼくもくるみを食べたいと言いだした。くるみ割りは手から手へとわたっては、口を開けたり閉じたり、いつまでも止められない。フリッツはかならずいちばん大きくて固いくるみを押しこむ。ところがそのうちふいに ――バリッ――バリッ――くるみ割り人形の口から三本の歯が欠け落ち、下顎が外れてぐらぐらになってしまった。


「ああ、かわいそうに、あたしの大好きなくるみ割りさん!」


マリーは大声で叫ぶと、フリッツの手から人形を取りかえした。


「なにさ、そいつは間抜けのばかだよ」とフリッツ。「そいつをよこせ、マリー!くるみを割らせるんだ。残りの歯がみんな欠けたって、顎がとれちまったって、こんな役たたずにはどうってことないさ」



人形にくるみを割らせる行為を

残酷と感じるのは、

ごく自然なことみたいです。


エルツ山地(旧東独とチェコの国境地帯)は、

木材に恵まれ、くるみ割り人形などの

木のおもちゃを作っていました。


この地方の人々は、税を取り立て

自分たちを苦しめる権力者に、


固いくるみの殻を割らせて、

せめてもの憂さ晴らしをしようとして、


くるみ割り人形を、王様や、

徴税官、警官などに仕立てたそうです。


ホフマンのくるみ割り人形が、

王様の恰好をしているのも、

そういうわけなのですね。


この情報はこちらにありました。

若林ひとみ『クリスマスの文化史』白水社、第6章↓





著者の若林さんは、

静かで優しい方でした。


遺作となった別の本によると、


クリスマスから公現祭までの

12日間(十二節、十二夜)には、

不思議なことが起きると

されているそうです。


特に1224日の晩から25日にかけては、

動物や人形も話をするとか。


ホフマンの物語は、これを

下敷きにしているのですね。


若林ひとみ『名作に描かれたクリスマス』

岩波書店、第2章↓






ホフマンの小説では、

マリーが怪我をしたくるみ割り人形を、

ハンカチにくるんで看病します。


そして自分も戸棚のガラスで

腕に大けがをしたところで、

くるみ割り人形に命が宿ります。


その後、創傷熱の回復期に、

ドロセルマイアーおじさんから、

メールヘンをききます。


クリスマスの時期に、

異質な存在への善意が、

病気や怪我により純化して、


そのご褒美として、

ファンタジーの世界が開かれ、

最後に王と結婚するという展開です。


こうしてまとめると、

クリスマス精神を謳い、

権力者との結婚を少女の最高の

達成であると示す物語にもみえますが、


ドロセルマイアーおじさんの存在や、

もろもろの細部が、不気味で不可解で、

実際に読むともっと複雑です。


皆様も、クリスマスの前の

時期を楽しんでくださいね。


by 川崎


# by eikokushosetsu | 2018-12-11 23:27 | 映画と文学

イギリスの昔の通貨価値が計算できるサイト

同人の金子幸男先生からの情報です。


下のサイトで、イギリスの通貨の

金額と年代を入れると、

現在の通貨価値に換算してくれます↓






これは便利101.png


さっそく「イギリス文学に出てくる

気になる金額」を4つ、調べてみました。


小説は少し前の時代を描くことが多いけど、

シンプルに出版年を基準にして、


ポンドは為替変動が激しいので、

1ポンド200円として計算しました。




気になる金額その1 

ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』(1929年)

女性作家に必要なお金:年500ポンド=約410万円


「女性が小説を書こうと思うなら、

お金と自分ひとりの部屋を

持たねばならない」(第1章)


この主張で有名なエッセイ。

この「お金」の金額は、

具体的には500ポンドです。


410万ですと、

ボーナスが出る定職に就いていて、

そこそこ安定している感じでしょうか。


ただし、同人の片山亜紀先生が

「解説」で書いているように、

ウルフは世襲財産を想定してます。


ということは、

この500ポンドは、

創作の時間を確保するもの。


現代の日本の女性が

フルタイムで働いて得る

年収410万円より、

はるかに価値があるといえます。



ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』

片山亜紀訳、平凡社ライブラリー↓








気になる金額その2 

EM・フォースター『ハワーズ・エンド』(1910年)

マーガレット・シュレーゲルの年収600ポンド=約940万円


マーガレット(メグ)は、

未来の夫で、ビジネスで成功している

ヘンリー・ウィルコックスに、

彼の年収をずばりききます。



メグ「いくらあるのですか?」

ヘンリー「は?」

メグ「1年にいくらですか?私は600ポンドです」

ヘンリー「収入ですか?」

メグ「ええ」



不労収入で年940万円はすごい。

ヘンリーに年収をきくのもすごい。

自分の年収を言うのもすごい。


ついでに後で、

ヘンリーの元愛人が発覚した時、

寛容なのもすごい。


この4つのすごさは、

お互い関係し合っているのでしょうか?




気になる金額その3 

シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』(1847年)

ジェインがもらう遺産2万ポンド=約24千万円

最終的に得るお金5千ポンド=約6千万円


ロチェスターとの結婚がだめになり、

ジェインは逃亡して、

村の小学校の教師として、

質素に自活していましたが、


突然ジョンおじさんの遺産が

2万ポンド舞い込みます。


同時に、自分に親切にしてくれた

リヴァース家の3きょうだいが、

ジョンおじさんの姪と甥、


つまりジェインのいとこと判明し、

4等分することにしました。



「4人はそれぞれ、

生活に困らない程度のお金を得たのです」


とジェインが言っている通り、


6千万あれば、

一生遊んで暮らすのは無理でも、

あくせく働く必要もない、

といったところでしょうか。


この後ロチェスターが

自分を呼ぶ声をきいて、

彼のもとに駆け付けるのですが、


宿の主人に


「すぐに馬車を手配して。

明るいうちにファーンディーンに着けたら、

あなたと御者の両方に、

普通の料金の2倍払います」


と、さっと提案できるのも、

お金があるからこそですね。




気になる金額その4 

ジェイン・オースティン『高慢と偏見』1813

ダーシーの年収1万ポンド=約9,300万円


この小説の肝は、主役のリジーが、

小金持ちじゃなくて、

大金持ちと結婚するところだと思います。


年収が1億近いなら、

「桁違い」の金持ちで、納得です。


リジーは確かに「紳士の娘」

かもしれないけど、

お父さんの年収は2千ポンド。


ダーシーはその5倍。


お父さんの5倍の収入の人と

結婚するのは、

玉の輿ですよね。




みなさまもこの便利サイトで、

いろいろ換算してみてくださいね。


by 川崎


# by eikokushosetsu | 2018-11-11 19:26 | 小説と芸術

日本ハーディ協会第61回大会(新妻昭彦より)

詩人でもあった小説家トマス・ハーディ(1840-1928)

愛好・研究する者たちの集まりが日本ハーディ協会です。


設立されて61年になります。


「『英国小説研究』同人」では、現在、10名の同人が所属しています。


ほかの学会・協会と同様に、例年、大会を開催しています。

今年は、1020日に徳島大学で開催いたします。


新妻昭彦


日時: 2018年10月20日(土) 10:00~17:30 (受付9:30より).
場所: 徳島大学 常三島キャンパス 教養教育4号館201講義室 

(〒770-8502 徳島県徳島市南常三島町1-1, 電話: 088-656-7308 教養教育院、 URL http://www.tokushima-u.ac.jp/)。

内容:
 開会の辞 (10:00)

  総合司会 渡千鶴子(日本ハーディ協会庶務委員長・関西外国語大学教授)

 

研究発表 (10:05~11:20)

  司会 永松京子(中央大学教授)
   1 原雅樹(広島市立大学講師)
    『熱のない人』と賭博熱
   2 工藤紅(立正大学講師)
    『森林地の人々』における女たちの “delusion”

 研究発表 (11:25~12:00)

  司会 宮崎隆義(徳島大学教授)
   3 福原俊平(福岡大学准教授)
    Tess of the d'Urbervilles における共感と身体性

 

総会 (13:10~13:40)

  司会 並木幸充(日本ハーディ協会事務局長・東京理科大学教授)
  ○役員改選 ○会計報告 ○編集委員会報告(会報・協会ニュース) ○次期大会について ○その他

 

シンポジウム (13:50~15:50)

  誌上シンポジウム ‘Candour in English Fiction’ を考える
   司会・講師 上原早苗(名古屋大学教授)
   講師 麻畠徳子(大阪成蹊短期大学講師)
   講師 浮岳靖子(岐阜聖徳学園大学非常勤講師)

 

特別講演 (16:10~17:20)

  司会 新妻昭彦(元立教大学教授)
  トマス・ハーディとウォーキング
  講師 中島俊郎(甲南大学名誉教授)

 

閉会の辞 (17:30)

  新妻昭彦(日本ハーディ協会会長・元立教大学教授)

 

懇親会 (17:40~ )

  場所 徳島大学生協食堂「キララ」2階 (〒770-8502 徳島県徳島市南常三島町1-1)
  電話 088-652-7308
  会費 5,000円

 

*共催: 徳島大学。

問合先: 〒162-8601 東京都新宿区神楽坂1-3 東京理科大学1号館1603A研究室内 日本ハーディ協会事務局(Eメール: jimu.thsjapanアットgmail.com)。

*Eメールの「アット」を「@」に変更してください。


# by eikokushosetsu | 2018-10-09 10:26 | イベント情報